理科の教材には野生のメダカを使おう
2年前から、玄関前に水連鉢を置き、メダカを飼っています。年末は、10匹程度いましたが、この冬を越せたのは、6匹でした。
5月に入り、急激に水が緑色になり、メダカの姿も見えにくくなりました。水温の上昇と日射量の増加によって、水中に植物性のプランクトンが増えたからだと思います。先週、水連鉢の水を換えました。
メダカは、絶滅危惧種に指定されています。開発によって、水田が減ってきたこともありますが、水田があってもメダカの姿があまり見られません。その大きな原因が、農業用排水路の存在です。必要な田んぼだけにポンプを用いて水を入れる。稲刈り前には通水を完全に止める。こうしたことによって、田んぼと周りの水系とのつながりが無くなり、メダカが水田へ広がりにくくなっているのです。かつて冬でも水田や水路には水がありましたが、今ではカラカラに乾き、メダカは越冬する場所をも失っています。
といっても、まだまだメダカは見られます。水田地帯で、水の流れが緩やかなところを見てみると結構いるものです。
小学校5年生の理科「動物のたんじょう」では、メダカを教材にします。地域に野生メダカがいるにもかかわらず、ヒメダカ*1をホームセンターで購入して教材として利用しています。地域に野生メダカがいるなら、それを教材として使うことで、子どもたちに、メダカに対して親近感をもたせることができますし、また、地域の環境問題について考えさせることもできると思います。もちろん、メダカを捕る際は、必要な数だけ捕ることを忘れてはなりません。
- 作者: 小澤祥司
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/04/21
- メディア: 単行本
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*1:観賞用メダカ