葱坊主(ねぎぼうず)

ote2006-04-21

  

 通勤途中にある畑のネギには、今、葱坊主がたくさんついています。ネギは単子葉植物で、ユリ科に属しています。タマネギはもちろん、チューリップやヒヤシンスも同じ仲間です。いつもぼんやりと思っていました。ネギの体のつくりって、どうなっているのでしょうか。


 植物の体は、根、茎、葉から構成されています。このことは、小学校3年生の理科で学習をします。では、ネギの体で、根、茎、葉はどこなんでしょうか。


 単子葉植物なので、根はひげ根です。たくさんの細かい根が集まり、ひげ状に出ています。茎はネギの根元の中心にあり、その回りに葉が取り巻いています。タマネギを思い出してください。タマネギは、中心である茎の回りに鱗片葉と呼ばれる葉が取り巻いています。ネギのいつも食べている部分は、葉です。葉は円筒状で、単面葉といい、外側に見えている部分が葉の裏側にあたります。


   


 春になると葉の間から茎が伸び(とう立ち)、その先端に葱坊主ができます。葱坊主の膜質のものは総苞といい、花序をおおっています。その総苞が破れると、花序の頂から順次に小花が開いていきます。開花後1か月で黒い扁平な種子ができあがります。葱坊主ができると、ネギは堅くて食べられなくなりま〜す。


 高校生物では、減数分裂の実験が行われます。よくムラサキツユクサのつぼみが使われますが、多くのクラスで実験するには、つぼみの確保に問題があります。この減数分裂の実験を葱坊主で行うことができます。葱坊主がつくられる早い時期に、切り取って固定をして保存をしておくのです。来年お試しを! (^_^) 。


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