人権作文に学ぶ −人権HR−



 今日のHRは「人権作文に学ぶ」です。夏休みの宿題で書いた人権作文を教材とします。生徒への展開は特に決まったものはなく、担任の裁量に任されています。私は38点の中から佳作を4点選び、教材として使いました。担任よっては一つの作文をワープロに打ち直して生徒に配布して教材にしたり、人権作文をランダムに生徒に渡して読み合いをするなど様々な展開です。私は教材の作文をしっかりと自分の心に響かせることや友達の考えや意見を自分のものと照らしてみることを通して、人権意識を高めることを目標としました。


 4つの教材は、「手話について」「障害者に出会って考えたこと」「部落問題」「外国人との交流について」でした。まず、内容を心に響かせるために私が4点を朗読しました。そのときに、あとで内容を忘れてしまわないように、プリントをつくりました。プリントには、作文のタイトル、4つのキーワードを入れておきました。また、最後の作文では韓国との「竹島問題」が出てきたので、その解説も付けました。手順としては、私が朗読して、生徒に作者が言いたいことをプリントに一行記入させました。そして、私が少し解説や感想などを述べて次の作文の朗読をします。作者が言いたいことを一行記入させるというのは、作文に集中させるための工夫です。生徒は熱心に聞いてくれ、4つの作文をすべて朗読するのに30分かかりました。


 その後、4〜5人の班に分けて、作文を一点選んで意見交換を10分行わせ、その内容を発表させました。発表では、「聴覚障害者は世界中にいるので手話をもっと学ぶべき」「偏見をもたないことが大切」「レッテルを貼らず、障害者の求めることをやる」「外国人のようにもっと自国を知り、本気で考える」などの内容が発表されました。最後に私からのまとめを行いました。それぞれ意見交換をしてもらったけれど、具体的な提案がないことを指摘しました。一つ、「手話を外国語のように学校で取り組むべき」という意見がありましたが、そのほかはこうありたいという感想であったからです。これらの意見から、具体的な考えをもつように求めました。


 人権作文で「東日本大震災」を取り上げているものが三分の一以上ありました。しかし、情報は二次情報すなわちテレビなどの報道を受けての内容が大多数でした。「東日本大震災」も大変重要なことですが、自分自身で直接体験したりしたことの方が、より深く考えられるのではないかと伝えました。4人の作文はまさにそれであり、ですから読んでいて(聞いていて)心に響いてきたんだと話しました。


 生徒の取り組みもよく、それぞれの人権に対する感性が磨かれ、目標が達成されたように感じました (^0^) 。


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