ビン首効果

「ビン首効果」



 3年生の理型「生物II」は,最後の「生物の起源と進化」の学習を終えようとしています。先日は「遺伝子頻度」と「遺伝子浮動」について講義しました。遺伝子浮動については,次のような学習をしました。 

 環境の激変は集団の大きさを劇的に減少させる可能性があります。その結果,少数の生き残ったものは限定された「ビン首」を通過し,その遺伝子プールは元の集団の遺伝子プールを反映したものではなくなります。このことを「ビン首効果」と言います。偶然の働きにより,対立遺伝子には生き残ったもの中で多数を占めるものもあれば,少数のものもあり,また消失してしまうものもあります。こうして遺伝子頻度が変化します。この現象を遺伝子浮動と言います。この遺伝子浮動は進化の要因となります。



 生徒がもっている図表には,「ビン首効果」のイラストがあります。でも実際にやってみないとおもしろくないので,ビンをつくってみました。まず,対立遺伝子の代わりに何を入れようかと考えました。おはじきはない。スーパーボールは大きいしありません。紙を丸めようか。かっこ悪い。などと考えて部屋をうろうろしていると見つけました。木製パズル「立体四目」のコマです。白と黒の2種類のコマがあります。


 ビンはペットボトルにしました。コマがビン首にぴったりと入ります。32個ずつの白と黒のコマを入れました。比率は1:1です。そこから6個を無作為に取り出してみると,その比率はいろいろですが,黒5個,白1個の時がありました。授業でやってみると,まず黒が3つ続けて出て(笑),そして,白,白,黒という順で,2:1の比で出てきました。遺伝子浮動について,少しは理解が進んだでしょうか (^0^) 。


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