人権芸術鑑賞会「ラストゲーム」

映画「ラストゲーム」



 今日の3年生の日程は,1,2限は授業,3,4限は人権芸術鑑賞会,5,6限は校内実力テスト(国語)です。これまでの人権芸術鑑賞会は,一昨年は映画「手紙」,昨年は聾学校生徒による演劇,そして今年は映画「ラストゲーム」です。


 「ラストゲーム」は,第二次世界大戦中の1943年10月16日に行われた野球の「出陣学徒壮行早慶戦」の開催に努力した早稲田や慶応の関係者、また徴兵を前に「最後になるかもしれない」野球試合に臨む選手たちを描いた映画です。いつもは講堂の端の席で見ているのですが,今日はスクリーン前の真ん中の通路にイスを持っていき,生徒と一緒に見ました (^_^) 。最初の場面で主人公が出てきた場面で,あれ,「硫黄島からの手紙」の渡辺謙やないかと思いました。随分若作りしているんだなと思ったら,違う俳優さんでした。そして,たった今,渡辺大という若手の俳優で,渡辺謙の長男だと言うことが分かりました。ビックリですね。しかし,よく似ています。


 映画を見た後,研究室への帰り際に,最後の早慶戦に参加した部員の中で戦死した方は何人ぐらいいるのだろうか調べてみようと思いました。Wikipediaで調べると,ベンチに入ったもののうち5名が戦死したとありました。それとともに,戦後いち早く野球を始めたのも早稲田,慶応で終戦後の10月には早慶戦を行ったことが分かりました。生徒に,このことをプリントにして配ろうと思い,それとともに以前このブログに書いた本校にある戦争の爪痕*1についても掲載することにしました。作ったプリントは帰りのSHRで配布して少し話をしました。


 今の高校生は,戦争体験を直接聞くことができる最後の世代かもしれないと思います。生徒のおじいさん,おばあさんにあたる人が,戦争を直接経験した最後の世代ですから。話の終わりに,一度話を聞いてみたらと言っておきました。わたしの父は九州の大牟田で,空襲時の焼夷弾で弟を失っていますが,空襲の話を聞いたのは一度くらいのものです。もっとしっかり聞いておけばよかったと今更ながら思いますから。


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*1:昨年の8月15日のブログに書きました。玄関上の弾痕,塀のL字型鉄棒の供出跡。