ユキノシタの花が咲いています。

「ユキノシタ」



 1週間ほど前から学校の中庭にあるユキノシタが花を咲かせています。高校生物ではユキノシタは,裏面の表皮細胞を用いた原形質分離の観察でポピュラーな植物です。ユキノシタを使った原形質分離の観察実験は次をクリックしてください。(→ 観察実験)


 ユキノシタの名前の由来にはいくつかの説があります。牧野の植物図鑑では,「白い花が咲くのを雪にたとえ,その下には緑色の葉がちらちらと見える形を表現して名付けたものであろう」とあります。また,柳田国男『野草雑記』では,「ユキはイケ,すなわち井戸のことではないかと思う」。つまり,井戸の下の方に生える草だからという意味です。


 深津氏は,その著書『植物和名の語源』では次のように言っています。

 中古の装束の襲(かさね)の色目,すなわち直衣(のうし)や狩衣などの表と裏の配色に「雪の下」というものがあって,表が雪になぞらえた白色,裏が紅梅にみたてた紅色で「雪の下の紅梅」とも呼ばれていた。・・・・・・・・・・襲の「雪の下」から植物が生じたと考える方が妥当のように思う。つまり,この植物の表面にはっきりと白いすじ状の斑が入っており,裏面が淡紅色であるところが,襲の「雪の下」に似ているので,その名がついたものではなかろうか。



 それにしても,ユキノシタの花は本当に可憐ですね。花弁の形,濃紅色と黄色の花弁の斑点,雌しべと雄しべ,黄色の蜜腺,じっと眺めていても見飽きませんね (^0^) 。


植物和名の語源

植物和名の語源


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