ベネッセ低学年指導研究会

ベネッセ研修会



 ベネッセ主催の低学年指導研究会へ行ってきました。テーマは「自立した生徒を育てる低学年からの学力育成−事後指導から目標設定指導への転換−」です。


 研究会の構成は2部構成で、第1部は「社会環境と大学入試環境の変化」、第2部は「低学年からの学力育成」でした。第1部では、教育を取り巻く環境の課題として、学校、先生、生徒および保護者のそれぞれが抱える課題を明らかにし、生徒一人一人に真の力を付ける必要があることを示しました。


 第2部では、3つの高校の低学年からの学力育成について事例の説明がありました(1校は省略)。

京都市立西京高等学校(取組の意図を「見える化」し、生徒の目的意識を高める)
 特定教科の学習キャンペーンを行い、目標設定を高くして試験を行い、学年の過半数の生徒を対象として補習・追試を行う。これにより、下位層を中心にすべての学力層に成果を残した。また、長期休業中の課題を精選し、目的意識をもってその課題に取り組ませた。

兵庫県北摂三田高等学校(徹底した振り返りと情報発信で、生徒一人一人の意識をつなぐ)
 進路通信を月に1〜2回適宜配布し、生徒の意欲を高めたり、学校の方向性を保護者へ伝えたりする。また、学年集団の意思統一を図る役割も果たす。LHRなどで、振り返りをさせることで、次回への目標設定を具体化させるなど、生徒の気持ちを次につなぐ仕組みをつくっている。


 いずれの学校も目標を設定し、学びを高め、その成果を確認し、目標を再設定するというサイクルが構築されていました(TOP画像参照)。その目標設定する際には必要な要素があり、これによって目標付ける手法をそれらの頭文字をつないで「SMART手法」というそうです。

  1. Specific(具体的な)
  2. Measurable(測定可能な)
  3. Achievable(達成可能な)
  4. Related(関連性のある)
  5. Time-bound(時間的に制約された)


 ではいかに目標付けをさせるのか。これがむずかしい。まずは、学校生活全体において、生徒が目標に具体的に向かう姿勢をつくらせる指導が大切だと考えます。例えば、前回のオープンキャンパス発表会。資料作成は合格点でしたが、発表は合格点とはいえませんでした。本校の生徒は高い力をもつ生徒ですから、発表においても目標をもたせて指導さえすれば、より一層充実した発表になったと思います。目標を見据えて一つ一つをしっかりとやり抜かせることが出発点です。


 また、明日の小テストや明日の予習というような目先のことばかりを追わず、大学や、さらにその先の職業について具体的に考えることができる仕掛けをつくる必要があると思いました。本校では多くの著名人も輩出しているのですから、そのような方に協力してもらうこともできると思います。
 文化祭や体育大会では生徒自らが互いに鼓舞しあっています。進路の面でも生徒を鼓舞させたり、鼓舞しあう仕掛けが必要です。昨日一昨日の立て看板もこのようなメッセージが込められています。
 この三連休、いろいろと考えてみます (^_^) 。


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