全国環境学習フェア(茨城大会)

ote2006-10-06



 環境学習が各学校で充実したものになっているかどうかは疑問です。例えば、高等学校の各教科で、学習指導要領における環境にかかわる内容の一層の充実が図られているかといえばそれは各教師に任されており、環境問題に熱心な教師が教材を工夫して行っているのが現状でしょう。


 また、総合的な学習の時間でも学習活動の例として「環境」が挙げられていますが、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し,よりよく問題を解決するというところまではなかなか到達していないように思います。つまり、小、中、高等学校での成長段階を踏まえたスパイラル型の学びになっていません。例をあげれば、小学校でも、中学校でも、高等学校でも水質調査といった感じでしょうか。



 このフェアで一番の収穫は、群馬県で作成された「環境学習推進基本指針」でした。成長段階に応じた環境学習ということで、幼児期、小学校低学年期、小学校中高学年期、中学校期、高等学校期、さらに成年期という段階に分け、学習の視点と具体的な取組例が示されています。担当者の方が、これに魂を入れるのが難しいとおっしゃっていましたが、これを基にすれば、スパイラル型の学びが実現します。成長段階を踏まえるということが教育にとっては大切な視点だと思いました。



 そのほか、環境学習フェアでは印象に残ったことは、真珠まりこさんの講演でした。真珠さんは「もったいないばあさん」という絵本を出しています。もったいないばあさんの「もったいない」には、愛があるといいます。「もったいない」とは、仏教の教えから生まれた言葉だそうで、全てのものには命があり、命あるものを粗末にしてはいけないという意味が込められているそうです。そうした基準をもたなければ、「もったいない」が本当の意味で理解できないと話をされていました。それから、茨城県の各学校からの報告もプレゼンテーションが工夫されており、大変参考になりました。
 参考だけではダメですね。主体的に行動に結びつけなければ (^_^) 。


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