トガサワラ原始林

トガサワラ原始林


 
 11月4,5日と奈良県吉野郡川上村にあるトガサワラ原始林へ行ってきました。この原始林は、昭和4年より国の天然記念物になっています。4,5日は週間天気予報では雨でしたが、当日は快晴のもとトガサワラ原始林を堪能することができました。


 


 トガサワラはマツ科トガサワラ属の常緑針葉樹で、学名は Pseudotsuga japonica といいます。 トガサワラの名前の由来は、葉がトガ(ツガ)に似て、材がサワラに似ていることから付いたそうです。


 数百年前には、北半球に広く分布していたそうですが、地球が寒冷化し、広葉樹などの被子植物の進出があり、山の尾根などの広葉樹の生育に向かない場所に追いやられてしまったと考えられています。現在では、紀伊半島や四国のごく一部の地域にしか残っていない、いわば生きた化石です。


 当日は川上村から許可を得て、9時から入山し、植物観察をしながら12時にトガサワラ原始林に到着しました。そして昼食後、毎木調査*1を行いました。



 2時から下山を開始。三ノ公川の沢を下ります。沢をまたぐこと4,5回、丸太の上を歩いたり、不安定な吊り橋を渡ったり、ロープにつかまって降りたりと、アドベンチャー気分満載の帰路でした(^_^)。


 トガサワラは、簡単に人が近づけないところへ追いやられたので、かえって伐採などから免れて残ったといえるでしょう。


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*1:ある区画に生える樹木の種類や胸高周囲長などを計測し、その林の資源量などを求める調査です。