「城の崎にて」
「城の崎にて」を読んだことがありますか。志賀直哉の作品です。
志賀直哉といえば、国語の文学史で、「白樺派、正確で鋭い描写とむだのない文体、小説の神様」と丸暗記した覚えがあります。
志賀直哉の「城の崎にて」を読みました。読んでビックリ。何に驚いたかといえば、
- 「城崎にて」と思いきや、「城の崎にて」でした。地名は「城崎」です。どうでもいいことですが。
- 短編小説でした。「暗夜行路」と並ぶ名作。少々厚い本かなと思ったら、文庫本で10ページの小作品でした。
- 城崎といえば、温泉。ですから、紀行文のような内容かと思いきや、違いました。山手線で事故に遭った後の、城崎での保養中の一コマ。玄関の屋根で死んだ蜂、魚串を頭から喉にかけて刺されて水の中をもがく鼠、自らの投げた石で死んだイモリを透徹した目で捉えています。
明日城崎へ、職員旅行で行ってきます。そんな好奇心で「城の崎にて」を読んだのです。では。
- 作者: 志賀直哉
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 文庫
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