「探究ポートフォリオ」のすすめ

ote2005-09-08



 理科の学習では、子どもの科学的な見方や考え方を養ったり、科学的な自然観の育成が究極の目標です。これらにかかわって、表現力を身に付けさせることも大切です。では、表現力を身に付けさせるためには、どうしたらよいでしょうか。
 そんな時、探究活動の最後の活動として、「探究ポートフォリオ」の作製をおすすめします。


 ポートフォリオとは、紙ばさみ、書類入れのことです。実社会では、ポートフォリオ報告というものがあり、必要な情報をコンパクトにまとめて、提示します。探究活動のまとめで、「探究ポートフォリオ」を用いると、探究の成果を発表できるとともに、自己の探究の過程を振り返えることができます。


 「探究ポートフォリオ」の仕様は、A4版の厚紙を、縦に3枚つなげた3面裏表のものです。完全に折りたたむと表紙だけが見えます。広げると、机の上に立てることができます。


 「探究ポートフォリオ」の内容は次の通りで、情報をコンパクトに分かりやすく示します。

  1. 探究活動のテーマ/サブテーマ
  2. 探究活動の目的: 仮説:探究活動の目的と、観察、実験の仮説を示します。
  3. 探究過程: 探究の過程をポイントを押さえて示します。その際、図表(写真やイラストなども含む)を工夫して効果的に使い、表現力のあるポートフォリオを作製します。
  4. 結果と考察: 観察、実験の結果を分かりやすく示します。結果から推測できること、規則性などについて考察します。また、仮説と結果を照らして考察することも大切です。
  5. 感 想: 探究の過程を振り返って感想を書きます。


 評価については、机の上に「探究ポートフォリオ」を並べ、教師の評価とともに、生徒に相互評価をさせるとよいでしょう。その際、生徒は他者のポートフォリオを自分のポートフォリオと比較し、自らの探究活動そのものや、ポートフォリオ製作の工夫改善を見いだすことになります。


 夏の自由研究に使えると思います。自由研究で教師が見たいのは、結果よりも、そのプロセスですよね (^_^) 。


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