たかがスイカ、されどスイカ

ote2005-06-30



 勤務先の近くの畑では、スイカの種をつくっています。スイカって、種ができるのは当たり前じゃない?って思われるかもしれませんね(^_^)。

 
 おいしいスイカをつくるためには、異なる品種の親同士を人工交配してスイカの種を採ります。この種を播いてできたものを、一代雑種といいます。遺伝的に異なるものを交配することにより、スイカの場合、より甘い、より成長のはやい、より皮の薄いものができるのでしょう。もちろん、交配する組み合わせを見つけることは並大抵のことではありません。


 一代雑種のもつ性質は、一代限りです。それから採った種をまいても、一代雑種の性質は失われます。そこで、種苗会社は、異なる親のそれぞれを毎年栽培して維持するとともに、販売用種子を、毎年同じ組合せで交配しなければなりません。


       

 
 交配は次のように行います。①目的以外の花粉がつかないように、雌花が咲く前日に袋をかけます。②翌日、袋をはずし、雄花の成熟した花粉を、雌花のめしべにつけ、再度袋をかけます。
 前日に袋をかけたものが分かるように、赤い毛糸を結びつけ、交配するとその毛糸を外します。たぶん (^_^;) 。


 わたしが子どものころは、「種なしスイカ」がはやりました。最近見られませんね。「種なしスイカ」は晩生なので、スイカが飽きられた時期にしか出荷することができず、衰退したそうです。


 今の品種改良のターゲットは、「小玉スイカ」だそうです。核家族化に対応するため、冷蔵庫にすっぽり入れるために、小玉で、皮の薄い、甘いスイカを工夫しているそうです。皮が薄いので、割れやすく、その改良にも力を注いでいます。


   たかがスイカ、されどスイカ ですね (^_^) 。