日本最大の中央構造線露頭(月出露頭)

ote2005-06-23


 
 今日は、中央構造線の日本最大規模の月出露頭(三重県松阪市)へ行ってきました。国の指定天然記念物にもなっています。
 中央構造線は、関東から九州まで1000㎞以上にわたってのびる、日本列島で最大の断層です。


 今から8000万年前に、太平洋側の海洋プレートによって、陸地を押す力と斜めにずらす力が同時に働きました。これらの力により、早くから陸地にあった岩石と、後から海洋プレートによって太平洋側から運ばれ、陸地に付け加わった岩石との間に左横ずれ断層ができ、この中央構造線ができました。


 この断層を境にして、南西日本は内帯と外帯に分けられます。この月出では、内帯には領家帯(りょうけたい)、外帯には三波川帯(さんばがわたい)の岩石が接しています。


       


 露頭の左側が領家帯で、花こう岩が変形したマクロナイトが見られます。また、右側は三波川帯で、砂岩や泥岩が圧力で変成を起こした黒色片岩が見られます。