星 願 −FLY ME TO POLARIS−


   

星願?あなたにもういちど? [DVD]

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 この映画は香港映画です。主人公の青年は、岸谷五朗にそっくり。ヒロインは、常盤貴子に似ています。ほんとに。調べてみると、本当に主人公の俳優は、香港の岸谷五朗と言われているそうですよ(◎◎;)。


 話はとてもシンプル、よくある話。突然の事故で死んでしまった青年が、彼女に会いに現世に5日間だけ戻るという話。2人の設定は、青年は盲目のろうあ者で病院に勤務、彼女はその病院の看護婦です。2人の間柄は、恋人未満です(微妙)。


 他人となって現世に戻った主人公は、他人の姿をしているので、なかなか彼女に自分を分かってもらうことができません。

「目でものを見ないで。目でものを見ると欲がでるから。心でこの世界を感じて。心で見る世界には欲はないから。」

 でも、やっと彼女に自分のことを分かってもらいました。

「目を閉じて、そばにいる人のことを心で感じて。自分がどんなに幸せなのか分かるはずだから。」

 主人公の素直な気持ちに心が洗われます。 


 死んだ人間が、天国や北極星道教思想では、死者は北極星へ旅立つ)へ行く中継地点から現世に戻るというのは、「天国から来たチャンピオン」*1と同じです。また、主人公が楽器が好きというのもそっくり。「星願」では、サックス。「天国から来たチャンピオン」では、クラリネット。おそらく、「星願」は、「天国から来たチャンピオン」を意識してつくられたのでしょう(^_^)。


 「星願」のラストシーンでは、主人公が元どおりに現世に戻り、彼女とハッピーエンドで終れるような予感もありました。しかし、そうはならず、彼女と別れ北極星へ旅立ちました。「天国から来たチャンピオン」のラストシーンでは、主人公が、これまで現世に戻ってきたときとはまた違う人間となり、彼女と再会するという、最後の最後まで仕掛けがあります。ストーリーでは、「天国から来たチャンピオン」のほうが一枚上手でしょうか。


 ラストシーンでヒロインが、消えゆく主人公の手のひらに「待ってる」と指でなぞり書きをします。どういう意味なのでしょうかね。だれかお教えください。

*1:1978年 パラマウント作品 ウォーレン・ビーティ主演。わたしの一番好きな映画です。