カタツムリはおもしろい
一昨日の朝、カタツムリを見ました。雨上がりの朝です。たかがカタツムリ、されどカタツムリでおもしろいことがたくさんあります。
- カタツムリもイカも、同じ軟体動物*1です。共通点はというと、①外套膜(がいとうまく)*2があります、イカではいつも食べている部分ですね。カタツムリでは、背中から殻の奥に向けて外套膜が続いています。乱暴な話をすれば、その外套膜を引き出して巨大化させ、足を10つに分けるとイカになります。
- 歯舌という、おろし金のような口を、イカでは足の付け根の真ん中に、カタツムリでは頭部にもっています。大根おろしの要領で食事をします。
②カタツムリは肺をもっている。
カタツムリは大型の陸貝です。海にいるカタツムリのなかまは、もちろんえら呼吸をしています。カタツムリは、殻の入り口あたりに、空気が入っているたくさんの穴をもち、そこに血管が集まり酸素を取り入れています。
③カタツムリは雌雄同体です。
カタツムリは雌雄同体で、卵巣も精巣もっています。そして、首のあたりにある生殖口を通して互いに精子を交換することで、生殖を行います。
③カタツムリは上へ上へ移動する。
カタツムリは重力を刺激として、上へ上へと上がっていきます。垂直のガラスなどに、カタツムリを下向きに引っ付けても、上へ上がっていきます。「なにかい、カタツムリっていうのは、木の先っぽにしかいないのかい」。「う〜ん」。地面にいるのは、湿り気や餌も刺激になっているのでしょうかね。
④カタツムリ、あなたは何と呼びますか。
柳田国男の「蝸牛考」によると、カタツムリは、東北北部・九州西部ではナメクジ、他の東北・九州ではツブリ、関東・四国ではカタツムリ、中部・四国ではマイマイ、京都周辺ではデデムシと呼ばれているそうな。また、京都では、ナメクジ→ツブリ→カタツムリ→マイマイ→デデムシと呼び方が変化したそうです。柳田国男は、京都での呼び方の変化が同心円状に広がっていったと考えました。う〜ん。なるほど。日本での学術的な和名は、マイマイです。
カタツムリをテーマにした、総合学習が考えられそうですね (^_^) 。
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