「花さき山」

ote2005-04-20












夫 「この学級通信の”花さき山”ってなんか意味があるんやろうな。クラスのみんながいろいろなところで活躍して、クラスに花を咲かせましょう、っていう感じかな」
妻 「絵本からとったんちゃうの。家に絵本があるよ。」
夫 「え、本当。どこ」
娘 「これやんか」
 娘が本棚から絵本を引っぱり出す。


 斎藤隆介・作  滝平二郎・絵  岩崎書店


 昨日も書きましたが、息子の担任の先生は、毎日のように学級通信をB4版で発行しています。今日で第9号が発行されました。今は、左半分には、学校やクラスでの取組、右半分には、生徒の自己紹介が掲載されています。手書きですが、なかなか味があります。


 さて、「花さき山」はこんなお話です。
 
 10歳の女の子が道に迷って、山の中へ入ってしまいました。そこは、いちめん、きれいな花が咲いていました。ヤマンバが女の子に、花が咲いているわけを話します。
「この花は、ふもとの 村の にんげんが、やさいことを ひとつすると ひとつ さく。あや、おまえの あしもとに さいている 赤い花、 それは おまえが きのう さかせた 花だ。」

それは、お祭りで着る服を買ってもらうことを、ぐずっていた妹に譲ったからでした。

 ヤマンバは言います。

「この 花さき山 いちめんの 花は、 みんな こうして さいたんだ。つらいのを しんぼうして、じぶんのことより ひとのことを おもって なみだを いっぱい ためて しんぼうすると、その やさしさと、けなげさが、こうして 花になって、さきだすのだ。」

 その後、女の子は再び山へ行きましたが、花さき山をみつけることができませんでした。けれども、女の子は、ときどき

「あっ! いま 花さき山で、おらの 花が さいているな」と思うことがありました。


 花さき山は、「クラスに思いやりの花をたくさん咲かせよう」「このクラスでよいなかまづくりをさせよう」という、担任の先生の思いがいっぱい詰まった学級通信ではないでしょうか。

 頑張れ! 1年3組。