麿赤兒「快男児 麿赤兒がゆく」を読みました


 西川善文「ラストバンカー」に続いて、本校卒業生の麿赤兒さんが書かれた「快男児 麿赤兒がゆく」朝日新聞社、を読みました。この本は昨年の10月に出版されました。なんと西川さんの本も10月です。何か縁がありますね。西川さんは1938年生まれの73歳、麿さんは1943年生まれの68歳なので、学校では重なって在学していません。


怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世  戯れて候ふ

怪男児 麿赤兒がゆく 憂き世 戯れて候ふ


 麿赤兒といっても、知らない人が多いのではないでしょうか。こわ面の俳優、前衛的な舞踏家、演出家と多彩な活躍をされています。缶コーヒーの「BOSS」の宣伝で「いい人」役をやっている大森南朋さんのお父さんです。本校から早稲田大学文学部哲学科へ進学しましたが中退。本書には何も書かれていませんが、演劇にのめり込んでやめてしまったのでしょうか。


 こわ面で喧嘩っ早い。本書でも、通りがかりでのやくざとの喧嘩、寺山修司の劇団との決闘など、血の気の多いところが描かれています。その反面、人がよく、人情味があり、おっちょこちょい、世間知らず、とこれまた多彩な性格の持ち主のようです。舞踏団を立ち上げ、社長になりますが、だまされて景気よく手形を切ってしまいます。また、踏み倒された金粉ショーのギャラを札幌まで取り立てに行き、連れと芝居を打ってみごとに回収するなど、痛快に読めます。


 土方巽唐十郎、李礼仙、三島由紀夫埴谷雄高嵐山光三郎などの著名人が登場し、演劇のことは分かりませんが「この人知ってる」ってな感じで読めます。麿赤兒さん、’60年から’80年にかけて自由奔放に人生を楽しんでいます? まさに昭和ならでは。今の時代ではこうは生きられません (^0^) 。


 西川さんの「ラストバンカー」の時も書きました。こんなビックなOBが母校に帰ってきて、講演やパフォーマンスを見せてくれないでしょうかね。ご一読を。


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