中村宏之氏「福島千里選手の育成方法」セミナー

「中村宏之氏セミナー」



 日本を代表する女性スプリンター福島千里選手が所属する,北海道ハイテクACの中村宏之監督によるセミナーに参加しました。練習に関する考え方は,わたしの考えに近いものでした。セミナーの内容は次のとおりです。

  1. 基調講演 「トップスプリンター育成の秘訣 −北海道ハイテクACにおける女子スプリンターの育成について−」
  2. 実技指導 「スプリンター育成のトレーニング法」

 クラブチームの監督だけに,短時間で選手を育成しようという気はありません。福島21歳,寺田19歳。ロンドンの次,リオのオリンピックを目指してトレーニングをしています。おもしろいのは,「技術的な指摘をしない」ということです。スプリントドリルを通して動きを磨いていきます。指導者は技術的な欠点を言い過ぎ,試合中でも助言しすぎだと口騒がしい指導者を切って捨てます。指導者たる者,意図的に練習を行わせ,選手には易しくシンプルに教える。それも欲張らず1つだけ。気持ちよく競技できればよいと考えます。また,練習では「創意工夫を忘れるな」と言います。



 実技指導ではフレキハードルミニとミニコーンを使ったスプリントドリルの紹介がありました。最初はハイテクACでの練習ビデオ。

  1. 9足長で置いたミニハードルの1歩クリア
  2. 18足長で置いたミニハードルの2歩クリア
  3. 1m50×3+1m60×3+・・・・1m90×3+2m×3+12〜23m空けて,2m×3+2m05×3+2m10×3で置いたコーンをクリアしていく。


 次にデモンストレーション。途中からは飛び入りで女子高生も参加して行われました。上記の1,2の種目と75cmから5cmずつ20mまで伸ばしてクリアしていく種目。いずれも,地面の反力を受取りながら素早く前へ前へと移動します。


 ミニハードルを使った素早いスプリントドリルは,これまでも行われてきました。また,冬季でもスピード練習を行うという冬季練習の見直しについても,トレーニング雑誌に数年前より取り上げられています。中村氏のスプリントドリルは,屋内練習場でのフレキハードルミニの利用という点で特筆できます。その際,動きはシンプルで負荷がかかるように工夫をされているところが素晴らしいと思います。特に骨盤周りのインナーマッスルを刺激しているとのことです。わたしがやってきたスプリントドリルにも通じており,さらに工夫をしてやってみようという意欲がわいてきました。参加してよかった (^0^) 。


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