「4月までに何をすればよいか −各科目の学習法−」

表紙



 クラスで小冊子を作りました。「4月までに何をすればよいか」全26ページです。2年生も大詰め。それぞれが自分の進路実現に向かってあゆみを始めています。でも、そこに立ちはだかるのが「苦手科目」です。


 まず、苦手科目別グループをつくり、そのグループで科目担当の所へ行きます。そして、苦手克服について教えてもらうとともに、冊子を作ってクラスにもそのことを伝えようという企画です。グループは、「現代文」「漢文」「古文」「日本史」「世界史」「数学1・A」「数学2・B」「生物」「英文法」「英語長文」「英語リスニング」の計11グループです。小冊子作成に当たっての注意は次のとおり。

  1. 科目の先生に取材する質問(Q)についてアイディアを出す。(数多くの質問を用意する。)自分の悩みからでる質問、みんなが知りたいような質問、たまには、先生についての個人的な質問なども織り込むとよい。
  2. 取材内容を基に、Q&A方式でまとめる。取材したとおりにまとめるのではなく、読み手がよく理解できるように、編集してまとめること。
  3. 各グループ最低B4一枚。余白を2cmとる。雑誌のように見やすい分かりやすいレイアウトに心掛け、図やイラストを入れて工夫すること。例えば、問題集の画像や具体的な問題例などを入れる。



 出来上がったものを見ると、おおむね前回作成したオープンキャンパスの報告書よりも出来がよいです。このようなことを繰り返すうちに、しだいに「編集力」が身に付いてくるのでしょう。タイトルのネーミングなども工夫をしています。「初恋は数学!」「古文−過去と未来を紡ぐ−」「現代文のミラクル」など。また、Q&A方式で書かれているので、とても読みやすいものになっています。欲を言えば、もう少し情報量が多かったらと思いました。


 Q&AのAを見てみると、各先生方の人柄がにじみ出ています。「電車広告で漢字を覚える」「漢文に王道はない」「歴史を学ぶことは、今の社会をみることであり、これからを生きることである」「(どこが分からないか分からないという質問に対して)おー、ソクラテスみたいやなあ。哲学的。でも、それは悪いけど勉強していない」「何〜!? 単語が分からなかったら、ターゲットと長文に出てきた単語を暗記しなさい」などなど。



 生徒にはこの小冊子作りを通して、苦手科目の学習についてのヒントを得るとともに、各科目に興味をもつ一助になればよいと考えます。さらに、これからはプレゼン能力が問われる時代です。情報を正しく選択して編集し、表現する能力をより一層高めて欲しいと思います。


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