やすらかに

ote2008-02-24



 今から15年前、長男が生まれました。その時に、同じ学校に勤務していた1つだけ年下の書道の先生に命名書を書いてもらいました。当時、どこかの家庭で命名書を見たもので、子どもが生まれたらこのようなものを書いてもらい、部屋にはっておきたいと思ったからでした。


 突然、書道準備室にやってきて命名書を書いてくれるように頼んだので、彼ははじめきょとんとしていました。が、やわら筆を取上げ書いてくれました。
「こんなんでいい」
「いい、いい、もちろんいい、ありがとう」
悪いわけがありません。感謝して、折り曲がらないように家に持ち帰り、早速息子が寝ているベッドの上の壁に貼りました。彼の書道の腕前は相当なもので、その作品は日展にも2回入選しています。そんな人に簡単に書を依頼してよかったのでしょうか (^_^) 。


 一昨日、その彼が永眠しました。彼とはその後勤務先が変わりましたが、年に2回、5月と11月に4人ほどで集まっては食事をしていました。最後に一緒に食事をしたのは昨年の5月、大阪心斎橋の南翔饅頭店というお店でした、そこでは小籠包をいただきました。彼はいろいろな美味しいお店をよく知っており、当初は4人回り持ちで食事をする店を準備していたのですが、最近では彼にお膳立てをしてもらっていました。秋に体調を崩して入院し、見舞いに行ったときには、11月の食事会は見送り、代わりに新年会をしようと約束をしました。年末には退院するはずだったのですが、年を越してしまいました。3週間前にお見舞に行ったのが最期となりました。


 様々な面に情熱家であり、生徒思いであり、正義感もあり、ちょっぴり頑固な彼でした。やすらかにお休みください。合掌。


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