小麦発芽種子のアミラーゼ合成

ote2008-01-29



 発芽種子のアミラーゼ合成を確かめる実験を行いました。実験方法は以下の通りです。

①シャーレに水で湿らせたろ紙をしき、その上に麦の種子を播く。7〜10日後、発芽して芽の長さが3〜4cmぐらいになったものを使用する。 
②発芽種子をカミソリで2分割し、シャーレの1デンプン寒天培地(1%デンプン溶液100mgに約1gの寒天を溶解させ、固まらせたもの)の上に、切断面を下にして置く。 
③1日後、シャーレの寒天培地にヨウ素溶液を滴下して、ヨウ素・デンプン反応を観察する。

 切断した発芽種子の周辺が、ヨウ素・デンプン反応で呈色しないことから、培地中のデンプンが分解されたことがわかります。これは種子の中でアミラーゼが合成されたからです。種子はアミラーゼを合成して、胚乳中のデンプンをグルコースに分解し、これを呼吸基質として発芽や胚の成長のエネルギー源としてATP(アデノシン三リン酸)を生産しています。


 アミラーゼの合成は種子の水の吸収から始まります。種子は水を吸水すると、胚でジベレリンを合成し、こ粉層と呼ばれる種皮の内側でアミラーゼを合成するのです。


 勤務校では、来週の木曜日(2月7日)に、1、2年生を対象に「 Seminar For You」という特別講義を行います。日ごろの学習を広げたり、深めたりすることがねらいです。わたしは、1年生対象の「アミラーゼの発見」というセミナーを担当します。この実験はその予備実験の一つとして行いました。セミナーの内容については、後日報告しますね (^_^) 。


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