ジャネット・ブラウン「ダーウィンの『種の起源』」を読みました。


名著誕生2 ダーウィンの『種の起源』

名著誕生2 ダーウィンの『種の起源』

 朝日新聞の12月16日の書評で、ジャネット・ブラウン「ダーウィンの『種の起源』」が取上げられていました。

 『種の起源』の伝記という形で、この歴史的な書をめぐるいくつもの「なぜ」に明快に答えると同時に、今に至っても衰えていないダーウィンの慧眼とそれがもたらした影響を手際よく紹介している。
     渡辺政隆サイエンスライター

 
 この本は、大学の教養程度の読み物でしょうか。ビーグル号の航海から最近に至るまでの内容が200ページに詰められているので、多くの人名とその人たちの考えなどが断片的に(手際よく?)紹介されています。ですから、進化論をあまり知らない人にとっては少し分かりにくいでしょうし、進化学をある程度知っている人ならば、物足りなさを感じながら抵抗なくスルッと読めると思います。


 また、あとがきで茂木さんが「本書に描かれたダーウィンの人生は、なんと魅力的なことだろう」と書いていますが、この程度の内容では魅力的には感じませんでした(あまのじゃくかな..)。


利己的な遺伝子 <増補新装版>

利己的な遺伝子 <増補新装版>

人間の本性について (ちくま学芸文庫)

人間の本性について (ちくま学芸文庫)

 大学のころ、ダーウィン没後100年で多くの進化学にかかわる著作が出版されたことを覚えています。本書にはリチャード・ドーキンス利己的な遺伝子」、エドワード・O・ウィルソンの「社会生物学」が、ダーウィン以後の話として記述されていますが、その当時、センセーショナルな話題として扱われていました。来年はダーウィン生誕200年の年だそうです。


ダーウィンに消された男 (朝日選書)

ダーウィンに消された男 (朝日選書)

 個人的にはアーノルド・C・ブラックマン「ダーウィンに消された男」がおもしろかったです。今は朝日選書から出ています。興味のある方はご一読を。


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