研究授業が終わりました。

ote2007-11-22



 研究授業が終わりました \^o^/ 。研究授業の単元は、「動物の生殖と発生」でした。今回の工夫は、デジタルコンテンツの活用です。ウニ卵割のビデオクリップは「理科ねっとわーく」から、パワーポイントは自作です。詳しくは、指導案の「5 学力向上にかかわって(デジタルコンテンツの活用)」「指導案」を御覧ください。また、「思考・判断」を評価規準に設定し、卵割の特徴とその時期についてグラフから考察させました。

 授業は、普通この時点では考えさせない「卵割の意義」まで考えさせようと考えましたが時間がなく、卵割の特徴とその時期の考察で終了となりました。
 

理科(生物)学習指導案
 
日時 平成19年11月21日(木)3限目
場所 生物実験室
学年・組 第1学年8組(男子21名 女子19名)
1 単元名
  「動物の生殖と発生」
 
2 単元の趣旨
 配偶子形成、受精及び胚の発生について、動物を例にして扱う。配偶子形成については、精子と卵の形成過程、精子の形態・機能を扱う。受精については、その過程を扱う。胚の発生の過程については、ウニ、カエルを例にあげる。
 
3 生徒の実態
 生徒の類型選択では、理型が23名(生物選択者5名)、文型が17名(生物選択者14名)である。数学や理科に興味・関心をもつ生徒が多い。培養中の動物細胞の体細胞分裂のビデオクリップを見せたときには、染色体の動きに「すごい」との歓声も上がった。しかし、細胞膜による浸透現象や細胞周期の間期における現象、有性生殖による遺伝的多様性など直接観察できない現象や科学的な思考を要する内容については、その概念を明確にもつには至っていない。
 生徒は生まれながらのニューメディア世代であり、ディジタルコンテンツやビデオを活用した授業に積極的に参加する。しかし、その活用が単調なものになると授業に集中できない生徒もおり、活用の工夫が課題である。
 生物の学習については、家庭において学習時間を特に確保している生徒はおらず、授業数が少ないために前時の復習を欠かすことができない。
 
4 指導観
 「生殖と発生」にかかわる事物・現象は、まさに生徒自身の体の中に存在したり起きたりしていることであり、このことを踏まえて学習内容を身近なものとし、生徒の関心・意欲を高めるとともに内容の理解を深めさせたい。また、これまでこの単元は、配偶子の形成過程やウニの発生過程など知識に偏って教えていたが、今回は科学的に思考させる場面を設定していきたい。
 
5 学力向上にかかわって(デジタルコンテンツの活用)
 生物の学習では、観察、実験を重視しなけらばならない。しかし、第1学年においては観察、実験の時間を十分確保することは難しい。また、生物の教材には、季節的・物理的に入手できないものや、直接観察しにくい生物体内のミクロの現象や生物界のマクロな現象があり、生徒にそれらを提示することが困難な場合がある。従来は、副教材の図表やビデオ等を活用してこれらの課題を克服してきた。しかし、図表の内容の説明しても、すべての生徒が説明しているものに注目しているかどうかはわからない。ビデオは視聴時間が長くかかったり、必要なところだけを見せるには手間がかかったりした。
 デジタルコンテンツを活用すると、実際に観察できないものを見せられたり、ビデオクリップを利用することにより見せたい映像だけを選んで示したりできる。特に、動きがともなう事象は分かりやすい。また、生徒の目をスクリーンに集中させたり、説明したい画面をすぐに切り替えられたりするので説明しやすい。さらに、板書をする時間が省けたり、見せたいところを直接指し示すことができたりするので、説明がコンパクトになり授業時間を効率的に使うことができる。もちろん、板書して、それを写させることを単に軽視している訳ではない。
 
6 単元の目標
 配偶子形成、受精及び胚の発生について観察、実験などを通して、種族の維持の仕組みについて理解させ、生命の連続性についての見方や考え方を身に付けさせる。
 
7 単元の評価規準                        



関心・意欲・態度


  思考・判断


観察・実験の技能・表現


  知識・理解


・配偶子形成、受精及び胚の発生に関する事象に関心をもち、意欲的にそれらを探究しようとする。



 


・卵割の特徴を実験データに基づいて見いだすことができる。







 


・ウニの胚発生の過程を顕微鏡で観察する技能を習得し、観察方法や結果を的確に表現する。





 


・配偶子形成及び受精について理解し、知識を身に付けている。

・ウニやカエルの胚発生の過程について理解し、知識を身に付けている。


 
 
8 指導計画(全4時間)
 第一次 配偶子の形成と受精(1時間)
 第二次 卵割の様式とウニの発生(本時)
 第三次 ウニ胚の発達段階別標本の観察(1時間)
 第四次 カエルの発生(1時間)
9 本時
 (1) 本時の目標
   実験データーから卵割の特徴を見いだすとともに、ウニの発生過程について理解し、知識を身に付ける。
 (2) 本時の評価規準






評価の観点

 


「おおむね満足できる」(B)と判断される状況

 


「十分満足できる」(A)と判断される視点

 


「努力を要する」(C)と判断される生徒への具体的な手だて


思考・判断  (プリント)


卵割のたびに割球が小さくなることを見いだす。

 


卵割が行われるのが胞胚初期までであることを見いだす。


グラフの見方について説明する。

 


知識・理解  (定期考査)

 


ウニの発生各時期の特徴を説明できる。

 


生物用語を的確に用いる。



 


再度説明を行う。



 
 (3) 授業の展開


 


 


学 習 活 動


指導上の留意点


評価方法等




導入

 


・前時を復習する。



・卵割の様式について説明を聞く。

 


・卵の各部分の名称、卵割、及び卵の種類について

・卵黄の量と分布と関連付けて 説明する。


・パワーポイント

・図表




 




























 


・ウニの卵割の過程について説明を聞きながら、プリントに必要事項を記入する。



















・発生各時期と細胞・胚の体積との関係のグラフを考察し、卵割の特徴を見いだす。



・卵割の特徴について説明を聞く。


・教科書とビデオクリップを用いて概要を示す。

・胚の大きさを、発生段階別標本を用いて実感させる。

・パワーポイントを用いて、過程を説明する。

・プリントに必要事項を記入させる。





・気付いたことを書かせ、推論させる。





 


・ウニの卵割のビデオクリップ(理科ねっとわーく)

・パワーポイント

・ウニの発生プリント

・ウニの発生段階別標本

知識・理解

 ウニの発生各時期の特徴を説明できる。<定期考査>

思考・判断

 卵割のたびに割球が小さくなることを見いだす。 <プリント>


 


まとめ



 


・卵割の意義について考察する。







 


・形態形成の視点から考えさせる。

・自由な発想が大切であることを強調する。


 










 

なるほど! と思ったら、ワンクリックを → 教育ブログRanking