麦の秋から

ote2005-05-24



 勤務先の周辺では、麦が黄金色に色づいてきました。これを、お米が実る秋になぞらえて、「麦の秋」とか「麦秋」といいます。いよいよ夏ですね (^_^) 。


 麦の熟するころを指した季節の言葉が、各地にあります。東北地方では、「麦の穂が出たらアサリを食うな」といいます。これは、食あたりに注意しなさいという意味です。和歌山では「麦わらイサギ」という言葉があります。今頃のイサギがもっともおいしいといわれます。また、伊豆地方では「麦イカ」という言葉があります。この頃、バショウイカ*1が多くとれるからだそうです。


          


 わたしは大学時代、遺伝学研究室に所属していました。そこでの卒論のテーマは、「小麦半数性胚の組織培養」というものでした。4月から5月にかけて、大学の付属農場へ行き、小麦の穂を摘んで研究室に持ち帰り、クリーンベンチ*2で子房を分解し、取り出した胚を寒天培地の上で組織培養をしていました。


 あの頃は、卒論実験と近づいてくるインカレ(陸上競技をしていました)へ向けた練習との両立で、苦労しました。実験が終わり、真っ暗の中、トラックを走っていて、野球の小さな防球ネットに絡まってしまったことを思い出します (>_<)ヽ  。

*1:アオリイカ

*2:無菌操作ができる装置